都市農地は「宅地化」でなく「あるべきもの」に
生産緑地制度は1992年に大改正しました。
三大都市圏の市街化区域内農地は、生産緑地として30年間営農義務を負わない限り
「宅地化すべき農地」として固定資産税と相続税を重課し、宅地化推進したんです。
しかし、2016年4月の閣議決定を目指す「都市農業振興基本計画」で、都市農地は「宅地化すべきもの」から「あるべきもの」に大転換します。
宅地並み課税農地の固定資産税を減免、生産緑地を貸借しても相続税納税猶予を継続、
生産緑地の500㎡の面積要件を緩和、市街化区域内農地の調整区域への逆線引きなども盛り込み、
税軽減には、指定地域内の農家などが事業計画を作り、市町村から認定を受けます。
農水省は「手挙げ方式の制度を考えている」そうで、営農に意欲ある農家らを支援します。
2016年度税制改正大綱の検討事項には、「今後策定される都市農業振興基本計画に基づき、
都市農業のための利用が継続される土地に関し 生産緑地が貸借された場合の相続税の納税猶予制度
適用など必要な税制上の措置を検討する」とあります。
2017年度税制改正大綱に織り込まれるのでしょうね。
さて、6年後の2022年に三大都市圏の30年の生産緑地期限が一斉に到来し、
各農家は改めて宅地化か営農かを選択します。
高齢化が進み、国の政策に係らず宅地化は進んでいきます。
不動産ビジネスの視点では、今から先取りして取り組むビッグチャンスなのです。
銀行の窓口でも現金が使えなくなる
キャッシュレス化で銀行窓口で現金は使えません。
ノルウェー消費者の現金決済率は6%(米国は47%)、クレジットカードやモバイルで決済をします。
ノルウェー2位の大手銀行が、オスロ中央駅支店を除く全店舗で窓口での現金受け渡しを停止しました。
ATMでの現金扱いは継続しているみたいです。
スウェーデンの教会では寄付の時間にスクリーンに口座番号を表示しキャッシュレス寄附をしているんだとか。
ホームレスの雑誌売りもモバイルカードリーダーで電子決済を活用しており、あるホームレスは電子決済にして
売り上げが2割も伸びました。通行人が現金を持っていないのが理由です。
同国の多くの銀行ではATMを撤去し、デンマーク中央銀行は紙幣とコインの製造を停止。
必要に応じて外注しているそうです。
なので、デンマーク財務省は小売店が現金を拒絶できるようにと提案しました。
スウェーデンの現金流通高のGDP比は1.8%、日本は20%なんです。
日銀マイナス金利、欧州中央銀行では2014年から
その欧州で起こっていること。
スイスの銀行ではマイナス金利の個人預金、スペインやイタリアではマイナス金利の住宅ローン。
コンピューターが人の仕事を奪う
1997年チェスチャンピオンに、コンピューターが勝利しました。1997年にはオセロチャンピオンに、2010年には将棋プロに、2015年にはついに囲碁の欧州チャンピオンになりました。
囲碁は盤面が広く、局面の数は「10の360乗」、天文学的な数の局面予測をしないといけない為、コンピューターには当面無理と言われていました。
囲碁でのコンピューターは、先の手をしらみつぶしに計算する従来とは異なり、盤面上の碁石の配置を見て人間同様にデータや経験で次の一手を決めていきます。
プロの3000万種類の打ち手を学習し対戦相手の動きを予想し、その上で自己対戦を数百万回繰り返し経験を積みました。
つまり、直感や勘も交えて判断する人間の脳の働きに近くなりそのまま医療画像の診断支援に役立っています。
医者の仕事を奪うことになるのですが。。。
米国の法律事務所ではAI(人工知能)が基礎資料選定をし、それを弁護士が目で確認。
AIの能力が弁護士より高いとの前提です。
弁護士は「こうすると弁護士は今の10分の1で済む」と言っていました。
また、音声認識の進化は驚く程です。
スマホで音声入力しPCにメールを送れば、文章のラフな下書きとしてなら十分使えます。
それはAIが言語の意味までも理解するということ。
つまり、サラ金過払い請求等の典型的な交渉業務なら弁護士から仕事を奪えるというです。
多くの職場でAIによって人間が失業に追い込まれています。
スタンリー・キューブリック監督の1968年の名作映画「2001年 宇宙の旅」を久しぶりに見ました。
コンピューターが宇宙飛行士の会話を読唇し自分を守るため人間を次々と殺害するというストーリー。
映画上のこの「夢物語」は、今や人間の仕事を奪う「現実物語」にすぎないんです。